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前職では家具を造っていました。ものづくりの仕事でやっていくと決めてはいましたが、しかしいざ働いてみると何か違うなと感じたんです。同じものづくりでも、お客様に末永く愛着を持って使い続けられる物を造りたいと考え始めました。
そんな時、たまたまホームページを見たら製造部の社員を募集していました。すぐに応募して今に至っています。お神輿や太鼓が好きで入社する社員が多い中で、僕はお神輿や太鼓だからと選んだわけではありませんでしたが、お客様に長く使ってもらえる商品を造る喜びを感じています。 -
職人として一人前になるために技術を習得するには努力しかないですよね。もちろん先輩方は教えてくださいますが、職人として一から十まですべてを教えてもらうという心構えでは成長できないと思います。迷いながらでも手を動かすことで気付くことがあるし、先輩の仕事を観察しながら技を盗むことも大事です。
職人の仕事は手仕事だから、自分の技量がはっきりとわかります。悔しいけれど、先輩の仕事を見るとレベルの違いを痛感し、自分の壁にぶち当たります。その壁をどう乗り越えていくのかは自分次第です。職人という仕事は、自分との勝負の連続だと思っています。 -
とにかく今は自分の職人としてのレベルを上げることしか考えていません。それが第一の目標といえます。
僕が担当しているお神輿の木地部分の工程の中では、屋根が難しいと言われています。鉋で削りながら美しいカーブを描いていくには熟練の技が必要です。僕はまだ任せていただいたことがないので、屋根を任される日が来たら、職人としての自分の成長を感じることができるのではないでしょうか。
この仕事は、とことん何かに集中できる人が向いていると思います。僕みたいにお神輿は担がないし、太鼓も叩かない。でも、ものづくりが大好きで、とにかくものづくりに集中したい人にも最適な職場です。
宮本には幅広い世代の方がいるので、それぞれに個性、学ぶべきところがあり、いくら勉強しても終わりがありません。だからこそずっと続けていける魅力ある仕事だと思います。