宮本の現場から

2020.09.14

2日間でわかる宮本の神輿修理 その1

こんにちは!
9月、本来であれば秋祭礼真っ盛りの時期ですが、今年は新型コロナウイルス感染予防の観点から神輿渡御自粛が続き、神社での神事のみが執り行われているようです。そんな中でも、「神輿の展示だけはする!」や「神輿の掃除はするよ」などの声も聞こえてきました。

そこで、以前に弊社SNSで紹介し好評頂いた【7日間でわかる“宮本”の神輿修理】を改め、【2日間でわかる“宮本”の神輿修理】と、よりシンプルに神輿修理を紹介したいと思います。中々、公になる事のない神輿内部の世界を分かり易くも弊社の拘りをお伝え出来たらと思います。

初日は「解体と漆剥がし」から「漆塗修理」までをご紹介。

 

①「解体と漆剥がし」

修理の最初の工程です。神輿を木地・錺金具・彫刻など一つ一つ部品の状態にまで解体します。そのパーツは1000以上になる事も。そして、何層にも塗られ石のように固くなった漆をすべて手作業で剥いで(割って)行きます。漆を剥いで分かる木地の破損もあり、妥協は出来ません。

 

②「木地修理」

神輿の主要構造部分は、すべて木製です。経年劣化で木地が痩せて出来た隙間や、渡御による破損などを修理していきます。ここで重要なのが、既存の部品を活かす事。部位の状態によっては新たに製作を行いますが、使える部位は可能な限り活かす。謹製時の元の形を最大限尊重し、後々の次回修理時も、しっかりと解体・修理が行えるよう、組上げられます。

 

③「漆塗修理」

修理が完了した木地に、漆を塗っていきます。塗っては乾燥、そして磨く(研磨)作業の繰り返しで、細かく見ると約25過程、半年間を要する事もある、非常に手間と時間が掛かる工程です。完成してしまえば見えなくなるような下地作業でも、妥協するとすぐに劣化してしまう、非常に奥の深い作業となります。

 

今回はここまで。

今回紹介した作業は派手さはないものの、神輿全体の土台となる非常に重要な工程です。頻繁に修理を行う事がない分、次の世代まで安全に渡御が出来るように責任を持って作業を行わせて頂いています。

「ウチの神輿を見て欲しい」「保管方法合ってる?」「掃除の仕方」などお気軽にご相談下さい!

 

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